2022/02/05
(1)
問題用紙はこちら→問題用紙
一回の移動で辺GCを含む三角形ができるのは、△ABGだけであり、動点XはBと合致する。
XがAとBの間を往復して、AかBと合致するならば常に⊿ABGが形成される。
AからB、またBからAに移動する確率はどちらも$\displaystyle \frac{1}{3}$だから、n回ABを移動する確率は$\displaystyle ( \frac{1}{3} )^n$ -①
また、一回の移動で動点XがGまたはCと合致すると、CGを一辺に持つ三角形は形成されず、そのときの面積は0。
動点XがAGC間をn回移動したときも三角形は形成されず面積0であり、
その時の確率は$\displaystyle ( \frac{1}{3} )^n$。-②
動点XがACG間をn回移動したときも三角形は形成されず面積0であり、
その時の確率は$\displaystyle ( \frac{1}{3} )^n$。-③
①②③は同時に起こらない排反事象であるから、和の法則により、
$P(n)=\displaystyle 3( \frac{1}{3} )^n$
(2)
$AG=BG=CG=\displaystyle \frac{\sqrt{ 3 }}{2}×\frac{ 1 }{cos30°}=1 $
だから、求める確率は、Gを通らずA、B、Cすべてをすくなくても1回訪問する確率である。
少なくても1回通る確率に真正面から挑むのは時間がかかりすぎて無謀である。
したがって、ここは、「A、B、Cすべてを少なくても1回訪問する」の否定を考えて、「Gを通らないすべての場合の確率から、Gを通らず且つA、B、Cのどれかを訪問しない場合を引くことを考える。
なぜならば、Gを通らない場合の数は、1.Gを通らずA、B、Cのすべてを少なくても1回訪問する場合の数、2.Gを通らず且つA、B、Cのどれかを訪問しない場合の数、で構成されているからである。
Gを通らない場合、A若しくはB若しくはCの位置にいる動点Xが次に動く先は、ABCの中の2点であるから、その場合の確率は$\displaystyle ( \frac{2}{3} )^n$ -①
AもGも通らないのは、A→B→C→B→Cと動くか、A→C→B→C→Bと動くかだから、その確率は和の法則から
$\displaystyle 2( \frac{1}{3} )^n$ -②
BもGも通らないのは、A→C→A→C→Aの場合だから、確率は$\displaystyle ( \frac{1}{3} )^n$ -③
CもGも通らないのは、A→B→A→B→Aの場合だから、確率は$\displaystyle ( \frac{1}{3} )^n$ -④
①②③④から、
$Q(n)=\displaystyle ( \frac{2}{3} )^n-4( \frac{1}{3} )^n$
$=\displaystyle 2^n( \frac{1}{3} )^n–4( \frac{1}{3} )^n$
$=\displaystyle (2^n-4)(\frac{1}{3} )^n$
$Q(n)-P(n)=\displaystyle (2^n-4)(\frac{1}{3} )^n-3( \frac{1}{3} )^n$
$=\displaystyle ( \frac{1}{3} )^n(2^n-4-3)$
$=\displaystyle ( \frac{1}{3} )^n(2^n-7)$
$\displaystyle ( \frac{1}{3} )^n>0、n≧3$のとき$(2^n-7)≧1$であるから、
$Q(n)-P(n)>0$であり、$Q(n)>P(n)$が成り立つ。