$\sqrt{X^2}$の扱い方

問題

$x=a^2+1$のとき、$A=\sqrt{x+4a+3}+\sqrt{x-6a+8}$を$a$で表せ。

解答

与式に$x=a^2+1$を代入すると、

$A=\sqrt{a^2+4a+4}+\sqrt{a^2-6a+9}$

$=\sqrt{(a+2)^2}+\sqrt{(a-3)^2}$

$=|a+2|+|a-3|$

この時点では、$a+2,a-3$の値の正負は不明であるが、ルートを外した後の値は必ず正であるから、その中の値の符号の如何を問わず答えを正に導く絶対値で$a+2$と$a-3$を仕切る

$a<-2$のとき、$a+2,a-3$とも負である。

ここで、例えば、$|2|=2$であるが、$|-2|$も$2$であり、その計算過程は$|-2|=-(-2)=2$である。

したがって、絶対値の中が正の場合には中にある値をそのまま答えに用いることができるが、負の場合は値の前にマイナスをつけて絶対値を外せばいいことが分かる。

即ち、$a<-2$のとき与式は、

$A=-(a+2)-(a-3)=-2a+1$

$-2≦a≦3$のとき、$a+2≧0,a-3≦0$であるから、

$A=(a+2)-(a-3)=5$

$a>3$のとき、$a+2>0,a-3>0$であるから、

$A=(a+2)+(a-3)=2a-1$

である。

以上のことから、

$a<-2$のとき、$A=-2a+1$

$-2≦a≦3$のとき、$A=5$

$a>3$のとき、$A=2a-1$

この様な場合分けをするときは、絶対値の中の計算結果を0にする文字を値を考え、数直線にプロットして考えると場合分けの範囲を把握しやすい。

例えば、今の場合は次のようなイメージで考える。

$\leftarrow$-2$\longleftrightarrow$3$\rightarrow$